CanonicalとUbuntuのWebサービスへのDDoS攻撃
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Canonicalの2026年5月1日の告知によると、同社のWeb基盤が持続的で国境を越えた攻撃を受けており、対処を進めていた[1]。5月6日の投稿でCanonicalは、現段階で緩和策を実施し、DDoS攻撃の影響を受けたサービスを復旧したと告知した〔注1〕[2]。対応を続けているため、一部のサービスでは性能が部分的に低下する可能性があるとした[2]。
経緯
5月1日の告知は、Ubuntu DiscourseのAnnouncementsに、CanonicalのVP Engineering Excellenceの肩書を持つ社員が投稿した[1]。Ubuntuの公式Xアカウントも告知を出した[4]。
OMG! Ubuntuは、Webサイトとサービスが英国時間で4月30日18時ごろから影響を受けていると報じた[7]。
DDoS対策ベンダーのFastNetMonは5月4日のブログで、「The Islamic Cyber Resistance in Iraq 313 Team」と名乗るハクティビスト集団がTelegramで犯行を主張したと書いた[6]。集団は、DDoS請負の基盤「Beamed」を使ったと述べた[6]。
eSecurity Planetの5月1日の記事は、VECERT AnalyzerのXの投稿を引き、313 TeamからUbuntuのチームに直接送られた恐喝のメッセージが検知されたと報じた[9]。攻撃者はSessionを使う連絡経路で恐喝の要求を出し、応じなければサービスが停止したままになると警告したとされる[9]。同じ記事は、313 Teamをイラン情報省(MOIS)とつながりがあるとみられるハクティビスト集団と書いた[9]。
PiunikaWebは、VECERTの報告として、そのメッセージには攻撃の終了を交渉するためのSession IDが付いていたと報じた[10]。
影響範囲
| 対象 | 状態 | 資料 |
|---|---|---|
| ubuntu.com | 503のエラーを14時間以上返していた(5月1日の記事) | [10] |
| lists.ubuntu.com、security.ubuntu.com、login.ubuntu.com、archive.ubuntu.com、keyserver.ubuntu.com:11371 | 5月1日の記事の執筆時に停止していた | [7] |
| Livepatch API、Landscape、maas.io、launchpad.net | 影響を受けた | [7] |
| canonical.comと一部のサブドメイン(contracts.canonical.com、portal.canonical.com) | 影響を受けた | [7] |
| Ubuntu Security API(CVEとセキュリティ通知) | 一時的に利用できなくなった | [9] |
| 脆弱性関連のAPI | 比較的最後まで利用できなかった | [11] |
| Ubuntu Discourse | DDoS攻撃に関わる緩和策の適用中に停止していた | [5] |
| メインのWebサイトとブログ、LaunchpadのPPA、Ubuntu Single Sign-On、メーリングリスト、署名鍵、Snap Store | 停止した(10月8日の記事) | [12] |
OMG! Ubuntuは、UbuntuのAPTのリポジトリは複数の場所・国・サーバーにミラーされているため停止しておらず、OSのISOイメージも取得できると報じた[7]。UbuntuのOSそのものは侵害されておらず、直接の影響も受けていなかった[7]。
FastNetMonは、利用者が更新を導入できず、リポジトリからパッケージを取得できなかったと書いた[6]。
対応と現状
Canonicalは状況をステータスページに掲載した[3]。Linuxiacの5月1日の記事では、ステータスページにCanonicalとUbuntuの両方のサービスに影響する進行中のインシデントが載っていた[8]。Canonicalは5月6日の投稿で、公開のステータスページで状況を引き続き確認できると案内した[2]。
OMG! Ubuntuの記事の更新では、5月4日にはLaunchpad(APTによるPPAの取得を含む)が不安定な様子だった[7]。
OMG! Ubuntuの10月8日の記事によると、Canonicalは5月の攻撃の後に事後検証を行い、再発に備えて基盤を強化した[12]。
未公表の事項
- 攻撃の規模(帯域・要求数)
- 攻撃を行った者と、Canonicalが標的にされた理由
- 恐喝の要求へのCanonicalの対応
- 影響を受けた利用者の数と、停止したサービスごとの復旧の時刻
- 事後検証の内容
注
出典
当事者
- [1]Canonical Ltd.『Update concerning DDOS attack on Canonical and Ubuntu』(2026年5月1日公開)
- [2]Canonical Ltd.『Update concerning DDOS attack on Canonical and Ubuntu』(2026年5月6日公開、第2報)
- [3]Canonical Ltd.『Canonical and Ubuntu Status』(公開日不明、保存記録のみ) 保存記録
- [4]Canonical Ltd.のXアカウント(@ubuntu)『2026年5月1日の投稿』(2026年5月1日公開、保存記録のみ) 保存記録
関係組織
- [5]Ubuntu News Team『Ubuntu Weekly Newsletter Issue 943/944』(2026年5月4日公開、2026年5月18日更新)
調査・観測
- [6]FastNetMon LTD『Ubuntu and Canonical services disrupted by a DDoS attack』(2026年5月4日公開)
報道機関
- [7]Ohso Media『Ubuntu websites hit by 'sustained, cross-border' attack』(2026年5月1日公開、2026年5月5日更新)
- [8]Linuxiac『Canonical Says Ubuntu Infrastructure Is Facing Cross-Border DDoS Attack』(2026年5月1日公開)
- [9]TechnologyAdvice『Canonical Hit by Sustained DDoS Attack, Disrupting Ubuntu Services Worldwide』(2026年5月1日公開)
- [10]PiunikaWeb『Canonical confirms "cross-border" attack as Ubuntu website and services remain down』(2026年5月1日公開、2026年7月6日更新)
- [11]株式会社技術評論社『ubuntu.comへのDDoSとその対処、“copyfail”問題への対応、Ubuntu 26.10 “Stonking Stingray”の開発 / ドキュメント公開サイトの整理』(2026年5月8日公開)
- [12]Ohso Media『Ubuntu websites offline due to ‘sustained’ DDoS attack \[Resolved\]』(2026年10月8日公開)
更新記録
- 2026年5月4日:公開した。
- 2026年5月5日:OMG! Ubuntuの記事の5月5日の更新(出典7)で伝えられたLaunchpadの状態を「対応と現状」に、全サービスの稼働を注に加えた。
- 2026年5月6日:Canonicalの5月6日の投稿(出典2)で示された緩和策の実施とサービスの復旧をリードに、ステータスページの案内を「対応と現状」に加えた。
- 2026年5月8日:技術評論社の5月8日の記事(出典11)で伝えられた脆弱性関連のAPIの状態を「影響範囲」に加えた。
- 2026年5月18日:Ubuntu News TeamのUbuntu Weekly Newsletter 943/944号の5月18日の更新(出典5)で示されたUbuntu Discourseの停止を「影響範囲」に加えた。
- 2026年7月6日:PiunikaWebの記事の7月6日の更新(出典10)で伝えられたubuntu.comのエラーの継続時間を「影響範囲」に、Session IDの報道を「経緯」に加えた。
- 2026年10月8日:OMG! Ubuntuの10月8日の記事(出典12)で伝えられた停止したサービスを「影響範囲」に、事後検証と基盤の強化を「対応と現状」に加えた。
