macOS版OpenVPN Connectの特権ヘルパーの脆弱性
開発元のOpenVPN Inc.が公開したCVE記録によると、macOS版OpenVPN Connectにはバックグラウンドサービスを介した権限昇格の脆弱性CVE-2026-9560があり、攻撃者はローカルのIPCチャネルを通じて昇格した権限で任意のコマンドを実行できる[2]。同社は2026年5月25日〔注1〕に公開した修正版のリリースノートで、macOSの特権ヘルパー部品の脆弱性を修正したと記した[1]。
脆弱性の内容
OpenVPN Inc.はリリースノートで、この脆弱性の報告者として3人の名前を挙げた[1]。
時系列
| 日付 | 主体 | 内容 | 資料 |
|---|---|---|---|
| 2024年 | OpenVPN Inc. | 3.5.1 (5326)を公開した | [1] |
| 2025年 | OpenVPN Inc. | 3.8.1 (5790)を公開した | [1] |
| 2026年 | OpenVPN Inc. | 3.8.2 (6009)を公開した | [1] |
| 2026年 | OpenVPN Inc. | CVE番号を予約し、CVE記録を公開した | [2] |
| 2026年 | CISA | CVE記録にADP(Vulnrichment)の情報を加えた | [2] |
| 2026年 | Tenable | Nessusのプラグイン317734を公開した | [4] |
| 2026年 | Tenable | プラグイン317734を更新した | [4] |
| 2026年 | NVD | CVE-2026-9560の記録を更新した | [3] |
対象の製品と版
TenableのNessusのプラグインは、検査するmacOSのホストでOpenVPN Connectの版を調べ、影響の有無を判定する[4]。Tenableは、このプラグインが脆弱性そのものを試験せず、アプリが自ら報告する版番号だけに頼ると説明した[4]。
悪用の状況
CISAはCVE記録に加えたADPの評価で、5月26日付でSSVCのExploitationをnone、Automatableをno、Technical Impactをtotalとした[2]。Tenableはプラグインの情報で、悪用の容易さの欄に「既知のエクスプロイトは無い」と記した[4]。
未公表の事項
- 特権ヘルパーのIPCの処理で欠陥があった箇所と原因
- 修正版への更新以外の回避策
- 影響を受ける導入の数
- 報告者による技術的な解説と実証コード
注
出典
当事者
- [1]OpenVPN Inc.『Release notes for OpenVPN Connect on macOS』(2026年5月25日公開、2026年10月26日更新)
公的機関
- [2]CVE Program『CVE-2026-9560』(2026年5月26日公開、2026年5月27日更新)
- [3]National Institute of Standards and Technology『CVE-2026-9560』(2026年5月26日公開、2026年7月23日更新)
調査・観測
- [4]Tenable, Inc.『OpenVPN Connect 3.5.1 < 3.8.2 Privilege Escalation (macOS)』(2026年5月29日公開、2026年6月1日更新)
更新記録
- 2026年5月31日:公開した。
- 2026年6月1日:Tenable, Inc.のNessusのプラグインの6月1日の更新(出典4)を加え、「対象の製品と版」と「悪用の状況」を改めた。
- 2026年7月23日:NISTのNVDの記録の7月23日の更新(出典3)を加え、「脆弱性の内容」と「時系列」を改めた。
- 2026年10月26日:OpenVPN Inc.が10月26日に更新したリリースノート(出典1)に合わせ、「出典」の行を改めた。
