アイネックスのメールアカウントとクラウドサービスへの不正アクセス

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目次
  1. 経緯
  2. 時系列
  3. 影響範囲
  4. 対応と現状
  5. 未公表の事項
  6. 注
  7. 出典
  8. 更新記録

朝日放送テレビのグループ会社アイネックスで、従業員のメールアカウントと連携するクラウドサービスに第三者が不正にアクセスした⁠[1]。アイネックスの2026年8月24日の第二報によると、そのアカウントから外部へ送られた不審なメールで、373件のメールアドレスが漏えいした⁠[2]。委託元の朝日放送テレビは同じ日に、アイネックスに委託している業務関連情報へのアクセスを示す記録は確認されなかったと説明した⁠[4]。

経緯

アイネックスの第一報によると、不審なメールの送信を確認した後に直ちに社内調査を実施し、遡ってそのアカウントへの第三者による不正ログインと、連携するクラウドサービスへの不正アクセスがあったことが判明した⁠[1]。保存情報の閲覧の可能性も確認された⁠[1]。対象には、グループ会社の朝日放送テレビとの受託業務関連情報が含まれる⁠[1]。

アイネックスは第二報で、外部専門事業者に依頼したフォレンジック調査で、漏えい等の原因と影響の範囲を調べたと説明した⁠[2]。不正ログインの前には、その従業員が取引先を装うフィッシングメールに反応していた⁠[2]。同社は、ヒアリング等の結果からフィッシングサイトにログイン情報を入力したものと考えられ、ID・パスワード情報の流出が原因であると推測している⁠[2]。

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時系列

時系列
日付主体内容資料
2026年6月17日-従業員のメールアカウントへの第三者による不正ログインと、連携するクラウドサービスへの不正アクセスがあった⁠[1]
2026年6月24日アイネックス従業員1名のメールアカウントから外部への不審なメール送信を確認し、そのアカウントのパスワードの変更と強制ログアウトを実施した⁠[1]
2026年7月1日アイネックス第一報を出した⁠[1]
2026年7月1日朝日放送テレビ委託情報の漏えいの可能性を公表した⁠[3]
2026年8月24日アイネックス第二報を出した⁠[2]
2026年8月24日朝日放送テレビ調査結果を公表した⁠[4]

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影響範囲

朝日放送グループホールディングスのグループ会社の一覧によると、アイネックスの事業内容は総合技術プロダクションである⁠[5]。アイネックスの会社概要では、従業員を266名(6月1日現在)としている⁠[6]。

表1:漏えいしたメールアドレスの内訳
区分件数資料
アイネックスの従業員217件⁠[2]
取引先の従業員112件⁠[2]
朝日放送グループ会社の従業員44件⁠[2]

第二報では、第三者による操作・閲覧等を否定できないメールが32件あり、それらに含まれる46件の氏名、携帯電話番号、メールアドレスが漏えいのおそれがある情報となった⁠[2]。アイネックスは、当初知らせていた朝日放送テレビからの受託業務関連情報の漏えいの可能性について、調査の結果、これらのほかに漏えいや漏えいのおそれは確認されなかったと説明した⁠[2]。

表2:漏えいのおそれがある情報の内訳
区分件数資料
アイネックスの従業員21件⁠[2]
取引先の従業員19件⁠[2]
朝日放送テレビの従業員6件〔注1〕⁠[2]

朝日放送テレビは調査結果で、外部専門事業者のフォレンジック調査により、同社とアイネックスのクラウドサービスに記録された操作履歴を確認し、両社の記録を照合したと説明した⁠[4]。確認された第三者による操作は、不審メールに添付されたファイルに限られていた⁠[4]。

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対応と現状

アイネックスは第一報で、情報の不正利用は確認されていないが、個人情報を含む情報が閲覧された可能性を否定できないため個人情報保護委員会へ報告したと説明した⁠[1]。影響の可能性のある関係者には、個別に注意喚起の連絡を順次行っている⁠[1]。流出した可能性のある個人情報を悪用し、同社や関係先を装った不審なメールが送られる可能性があるとして、リンクや画像をクリックせず、添付ファイルを開かずに削除するよう求めた⁠[1]。

朝日放送テレビの第一報では、委託情報の不正利用等は確認されていないとしたうえで、同じ理由で個人情報保護委員会、監督官庁、SARC(一般財団法人放送セキュリティセンター)へ報告した⁠[3]。今回の不正アクセスに起因する二次被害も、このときは確認されていなかった⁠[3]。

両社は8月24日の公表で、漏えい等に伴う情報の不正利用は確認されていないと説明した⁠[2、4]。アイネックスは、個人情報保護委員会へ報告し、対象者には個別に知らせている⁠[2]。朝日放送テレビは、同委員会への報告を完了した⁠[4]。

アイネックスの第二報では、従業員全員のID・パスワードと認証の運用・管理方法を見直している⁠[2]。今回の経緯や対外的な影響、二次被害の可能性等を全社に共有して注意喚起し、フィッシングメールへの対応やパスワード使い回しの危険性など、情報セキュリティへの意識を高める社内研修を継続して実施する⁠[2]。

朝日放送テレビは調査結果で、委託先を含む情報管理体制の点検を行い、再発防止策を実施・推進していると説明した⁠[4]。

  • クラウドサービスでは、社外との情報共有に関する設定やアクセス権限の管理を強化し、必要な利用者に必要な範囲でのみアクセス権限を付与する⁠[4]。
  • クラウドサービス等の利用で、多要素認証の活用を含む認証セキュリティの強化を進めている⁠[4]。
  • 社外との情報共有状況やアクセス権限を定期的に点検し、委託先の認証・パスワード管理、アカウント管理、情報セキュリティ教育等の実施状況を継続的に確認する⁠[4]。

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未公表の事項

  • フィッシングメールを受信した日と、そのアカウントでの多要素認証の利用の有無
  • 不正アクセスを受けたクラウドサービスの名前
  • 外部へ送られた不審なメールの文面、添付ファイルの種類、送信先の数
  • 漏えいした件数と漏えいのおそれがある件数に当たる人数(アイネックスの従業員、取引先の従業員)

注

  • 〔注1〕朝日放送テレビの調査結果は、同社の従業員6名の氏名・メールアドレス・携帯電話番号に漏えいのおそれがあると人数で書いた⁠[4]。

出典

関係組織

背景資料

更新記録

  • 2026年7月4日:公開した。
  • 2026年8月24日:アイネックスの第二報(出典2)で示された原因の推測と漏えいの件数、朝日放送テレビの調査結果(出典4)で示された操作履歴の照合と再発防止策を加え、リードと「経緯」「時系列」「影響範囲」「対応と現状」を改めた。

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